お母さん、ご存知ですか
         
 (11/2007)             

「そんなのもらったっけー。 もらった覚えがない」
「おかしい。 どこにもない」

最近、いや、近年、配布したプリント類を出すように指示すると、毎回のように繰り返されるやり取りです。 中学生だけでなく、高校生でも同じ。

プリント類を入れるためのファイルを渡してあるのに、それにしっかりと入れておかないのです。 ちゃんと用意した生徒を待たせたまま、鞄を全部ひっくり返して、一緒に一つ一つ調べることになる。 過去のプリント類がしわくちゃのまま次々に出てくる。 中には、月日が経ったキャンディーが溶け出して本やノートにべったりくっついたものもある。 それでも出てこないことがある。 コピー機の電源を入れてコピーをとることになる。 この間、他の生徒はいい迷惑だ。

 中学3年生に、春と夏に単語テストをして、間違えた単語を1語につき20回ずつ清書してくるように指示していましたが、A子さんだけが、テスト用紙をノートに貼り付けてその下に清書してきました。 他の人は、どの分が未提出か毎回のように用紙を探していました。 さらに、9月のお便りで、中3生のご父母の皆さんには、お子さん方の単語の清書の提出率を朱書きしましたが、その後「親に言われた」と言って何人かは清書してきました。 でも全くやってこなかった子もいます。 家庭で話にならなかったのだろうかと不思議に思います。

 また、毎回はちきれそうな鞄を重そうにぶら下げながら通塾してくる子供たちもいます。 1,2年生の教材などを入れたままなのです。 「重たいし、必要なものがすぐに見つからないから、家で整理してこいよ」と言っても全く効き目がありません。

 お母さんたちは、子供たちの鞄の中身をのぞいたことがおありですか。プリント類がぐしゃぐしゃに入っている子供は、勉強部屋もぐちゃぐちゃだろうと容易に想像できます。
 今はやりのトイレ掃除とは言いませんが、せめて自分の持ち物を整理整頓して管理できるという能力がないと、社会に出てから困ることになると思います。 そんな話をすると「その時はちゃんとやるよ」と反発する子もいます。 しかし、今の時期から習慣になっていないと、いざというときに出来るはずがないのです。 こうしたことは、小さい時からの家庭での躾の問題だと思います。 学力が高いだけではダメなのです。 本当の意味での「生きる力」というものを考えてもらいたいと思っています。

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